防活しようぜ!

防災番組に取り組んで10年。その過程で得た知識や経験をドンドン発信していきます!

「シェイクアウト」って、知ってますか?

本日は「防災の日」ということで、このブログでも紹介したものを中心に、全国各地で様々な防災訓練が行われていることと思います。

 

そんな中、先の「防災訓練情報」を紹介する記事を作成する過程で注目したのが、今回ご紹介する一斉防災訓練「シェイクアウト」です。

 

www.shakeout.jp

 

正確には「The Great Japan ShakeOut」と言うそうですが、元々は2008年にアメリカのカリフォルニア州でスタートした地震防災訓練なんです。

ご存知の方もいるかと思いますが、カリフォルニア州一帯は、環太平洋造山帯に含まれているため、アメリカでも有数の地震多発地帯として知られています。

そこで、「地震の被害から命を守るために最低限必要なこと」として「まず低く、頭を守り、動かない」をキーワードに、誰でも参加できる訓練として考案されたのが「シェイクアウト」なんです。

http://www.shakeout.jp/common/images/img-safetycheck-1-2-3.gif

※日本シェイクアウト ホームページより

 

「シェイクアウト」の訓練内容は、日本シェイクアウトが実施要項などをまとめていますが、基準を満たせば自治体・企業はもちろん、個人が主催しても問題ないそうです。

詳しい認定基準は、こちらからご覧いただけます。

The Great Japan ShakeOut認定基準について(Ver2.0)

また、たとえ日本シェイクアウトから認定されていなくても、訓練の趣旨に沿っていれば、独自に実施してもいいそうです。

 

認定を受けた主催者は、Webサイトやアプリなどインターネットを通じて、訓練の日時を告知の上、訓練参加者を募集します。

参加登録した人は、訓練のその日に向けて事前学習などに取り組んだうえで、訓練当日、指定された時間になったら上記の「まず低く、頭を守り、動かない」という訓練を実施します。

 

登録自体は、毎回「シェイクアウト」の告知がされた時点から、自分が参加したい訓練に登録する必要がありますが、それでも昨年は全国で6,297,584名。

今年もすでに、3,156,528名の方が、登録の上、参加もしくは参加予定ということです。(9月1日現在)

 

とは言え、この「シェイクアウト」まだまだ認知度が高いとは言えないせいか、全国どこでも開催しているというわけではないようです。

しかし、こうした簡単な訓練でも、普段からの防災意識を高めるには効果が期待できることでしょう。

 

皆さんも、身近で「シェイクアウト」の開催予定を聞かれたら、ぜひ参加してみて下さい。

 

 

 

「まず低く、頭を守り、動かない

エリアメールと緊急速報メール

「エリアメール」と「緊急速報メール」は、どちらも同じ緊急速報メールサービスです。

災害が発生した、または発生する恐れがある場合に、気象庁や各省庁・地方自治体などの行政機関が発令する避難勧告や指示などの緊急かつ重要な情報を、携帯電話やスマートフォンタブレットなどに配信するサービスです。

 

https://www.nttdocomo.co.jp/biz/images/service/areamail/img_index_01.jpg

※エリアメールの説明 NTT DoCoMo ホームページより

 

ご覧の災害についての情報が配信されます。

1.避難準備情報

2.避難勧告

3.避難指示

4.警戒区域情報

5.津波注意報

6.津波警報

7.大津波警報

8.指定河川洪水警報

9.土砂災害警戒情報

10.東海地震予知情報

11.弾道ミサイル情報(国民保護に関する情報)

12.航空攻撃情報(国民保護に関する情報)

13.ゲリラ・特殊部隊攻撃情報(国民保護に関する情報)

14.大規模テロ情報(国民保護に関する情報)

 

現在、このサービスは、「エリアメール」がNTTドコモによって、「緊急速報メール」が、KDDIソフトバンクモバイルによって提供されています。

 

さて、こう言うと、いわゆる「格安スマホ」は緊急速報メールを受けられないのか?

という疑問が持ち上がります。

結論から言うと、iPhoneとAndroid8.1を搭載する端末であれば、受診は可能です。

MVNO事業者が扱うAndroid端末における緊急速報メールの受信 

総務省消防庁ホームページより

 

ただし、Android8.1以前のバージョンの端末については、それぞれの格安スマホのキャリアに確認する必要があります。

いくつかのITメディアの報道によると、Android7.x以前については、自治体が発信しる防災情報やJアラートなどが受信できないという調査結果も出ているようです。

いずれにしろ、格安スマホをお持ちの場合は、自分の端末が対応しているかどうか、キャリアにしっかり確認した方がいいですね。

 

ちなみに、NTTDoCoMoの「エリアメール」サービスは、ご覧のような形で情報を発信します。

他の緊急速報メールサービスも、それほど違いは無いようなので、いざという時に「何が起こったのか分からない!」ということが無いように、覚えておいてください。

youtu.be

NTT DoCoMo 公式チャンネルより

 

 

防災訓練のお知らせ その2

前回に続きまして、今回も9月1日ならびに、その前後に行われる防災訓練の情報をお知らせしたいと思います。

 

関東と関西の中心都市をご紹介しましたので、次は東海地方から。

まずは、大都市 名古屋を抱える愛知県から

www.shakeout.jp

The Great Aichi ShakeOut 2019

日時:令和元年9月1日(日曜日)12時~

こちらも、神奈川県と同様、12時になると同時に、その場で出来る最善の避難行動をとってみて下さい、という内容の訓練です。

 

そして富士山を抱える静岡県では、

www.pref.shizuoka.jp

令和元年度 静岡県三島市函南町総合防災訓練

日時:令和元年9月1日(日曜日)8時30分~12時

静岡県では、毎年県内の市町が持ち回りで、県と合同の防災訓練を行っているそうです。

今回は、伊豆半島の付け根にある三島市函南町が訓練会場となります。

 

さて東日本大震災で被害を受けた東北に目を転じると

 

www.pref.miyagi.jp

令和元年度宮城県9.1総合防災訓練

日時:令和元年9月1日(日曜日)午前9時から正午まで

会場:第二仙台北部中核工業団地及び大衡小学校 等

訓練は、宮城県沖でマグニチュード9.0の地震が発生したという想定で行われるそうです。

震災の記憶も生々しいだけに、現実感のある訓練ですね。

 

昨年、土砂災害に見舞われた広島県では、訓練ではなく防災を啓発するキャンペーンを行うようです。

www.gensai.pref.hiroshima.jp

広島県「みんなで減災」備えるフェア!!

期間:令和元年8月31日(土)~ 9月16日(月)

広島県では「広島県『みんなで減災』県民総ぐるみ運動」という防災活動に取り組んでいるそうで、定期的にこのような啓発キャンペーンを行っているそうです。

 

文化財の多い京都府奈良県では、どうでしょうか?

令和元年度 京都府総合防災訓練

日時:令和元年9月1日(日)

会場:長岡京市村田機械株式会社総合グランド及び長岡京市立第九小学校

 

奈良市総合防災訓練

日時:令和元年9月1日(日)8時から12時30分

会場:市内各小学校及び文化センター 他

奈良県の場合、奈良市では総合防災訓練を実施するようです。

 

 

以上、大まかですが、全国各地の防災訓練の実施予定について、調べてみた範囲でご紹介しました。

 

ただ、ちょっと残念なのが、ほとんどの自治体の防災訓練の案内が、ホームページ内の非常に分かりにくい場所に記載されているということ。

こうした訓練は、一人でも多くの方に参加いただいて、防災意識を高めることが狙いなのですから、もう少し広報活動に力を入れてほしいものだと感じました。

 

他にも、市町村レベルで防災訓練を予定しているところはたくさんあると思います。

皆さんも、ぜひお住いの地域の防災訓練に積極的に参加してみて下さい。

 

 

 

 

防災訓練のお知らせ

9月1日は「防災の日」です。

防災の日」は、特に祝日というわけではありませんが、この日が選ばれた理由は、大正12年(1923年)9月1日に発生した「関東大震災」に由来しています。

この震災は、実に10万人以上の死者・行方不明者を出した、近世では最大規模の被害をもたらした災害でした。

 

この「防災の日」をきっかけに、国民一人一人が地震津波、台風、高潮などの自然災害についての認識を深めて、そうした災害に対する心構えや準備をしてもらおうと、昭和35年(1960年)に内閣の閣議了解により制定されました。

実は、この前年の昭和34年(1959年)、5,000人以上の死者・行方不明者を出した「伊勢湾台風」の被害がありました。

このことが「防災の日」制定のきっかけになったと言われています。

また、昭和57年(1982年)からは、9月1日の「防災の日」を含む1週間(8月30日から9月5日まで)を「防災週間」と定められました。

 

今年は、9月1日が日曜日ということもあり、各地で防災訓練が行われるようです。

自治体によっては、1日は特に予定を立てていないところもあるようですが、それでも「防災週間」の期間中には、なにがしかの訓練はするようです。

今回は、主だった自治体主催の防災訓練の日程について、ご紹介します。

 

まずは、日本の首都、東京から。

令和元年度東京都・多摩市合同総合防災訓練

https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/002/505/poster/japanese1_40.jpg

日時:令和元年9月1日(日曜日)
会場:多摩市多摩センター駅・多摩中央公園周辺 ほか
※一部訓練を8月31日(土曜日)及び9月2日(月曜日)に実施

 

続いて、東京のお隣、神奈川県では、

www.pref.kanagawa.jp

かながわシェイクアウト(いっせい防災行動訓練)

日時:令和元年9月5日(木曜日)午前11時
会場:県内全域

 具体的に、どこか会場を設けて訓練をするというのではなく、午前11時になったら、その場で一番適切な安全行動をとって下さい、という内容のようです。

 

目を転じて、関西方面では、

www.pref.osaka.lg.jp

大坂880万人訓練

日時:令和元年9月5日(木曜日)午前11時~

こちらも神奈川と同じく、特定の会場で訓練をするというのではなく、エリアメール・地震速報メールに「地震発生」の通知が来るので、それを踏まえて適切な行動をとってみて下さいという訓練です。

 

そして、「阪神淡路大震災」を経験した兵庫県では、

www.city.tatsuno.lg.jp

兵庫県・播磨広域合同防災訓練

日時:令和元年9月1日(日曜日)10時~12時
会場:揖保川左岸河川敷(千鳥ヶ浜グラウンド)、龍野体育館、室津漁港ほか

ちなみに、「阪神淡路大震災」で最も被害の大きかった神戸市ですが、こちらは震災発生日の1月17日とその前後に、毎年防災訓練を実施していますので、9月1日は特に予定は無いようです。

 

次回も、各地の防災訓練情報を、ご紹介します。

第48回全国消防救助技術大会が開催されました!

いざ火災という時、危険を顧みず、消火活動や人命救助にあたるのが消防士の皆さんです。

そんな消防士の皆さん、何事もない時は何をしていると思いますか?

「ソファーでゴロゴロしながら、ポテチを食べつつテレビでも見てる?」

いえいえ、とんでもない!

 

消防署の近くに住んでいると聞いたことがあるかもしれませんが、消防士の皆さんは、何事もない時でも、日々訓練に明け暮れています。

文字通り、訓練自体が仕事の一部なんです。

 

そんな消防士たちが日頃の訓練の成果を見せるのは、もちろん災害の現場ですが、それ以外にも年に1回、競技として競い合う場があるんです。

それが「全国消防救助技術大会」です。

これは、消防士の技術向上や福利厚生などを目的としている一般社団法人 全国消防協会が毎年主催している、消防士のための競技会です。

48回目となる今年は、昨日8月25日(日)に岡山市で開催されました。

48kyujo-taikai.jp

 

開催地が岡山市ということで、地元のヒーロー「桃太郎」にあやかり、今年のスローガンは、

勇鬼(ゆうき)~桃太郎のまち岡山から新たな伝説を~

でした。

youtu.be

岡山市公式YouTubeチャンネルより

 

実際の競技は、陸上(岡山市消防教育訓練センター)と水上(岡山市市民屋内温水プールの二つの会場に分かれて開催されました。

陸上では主にロープを使った救助訓練を8種目、水上では溺れている人を救助する訓練を8種目、それぞれ実施しました。

いずれの競技も、救助活動におけるスピードや正確さなどが採点対象として競われたそうです。

www.sanyonews.jp

面白いのは、この競技会、参加した消防士たちの技術の優劣をつけるという採点方法ではなく、「やるべきことが出来ていたかどうか」がポイントになっているということ。

つまり、きちんと手順を踏んで正しく救助活動が出来ていれば、全員合格で「入賞」となるんです。

なので、ほとんどの参加者が「入賞」となり、後は一番タイムが良かった参加者が「代表受賞」という形で、事実上の「優勝」となるわけです。

 

確かに救助活動は、「人命を救助できるかどうか」がもっとも大事なことなので、こうした協議会では、この採点方法はベストだと思いましたね。

 

次回の開催地や日時は、まだ未定ですが、このブログでもチェックしていきたいと思います

 

 

 

 

海の通報 118番!

夏休みもそろそろ終わりに近づいて、最後に海のレジャーに出かけようという人も、まだまだいるかもしれませんね。

 

海水浴に限らず、釣りやボートなど季節を問わずマリンレジャーを楽しむ人も増えてきましたが、事故の発生件数も年々増えているようです。

 

こうした海の事件・事故が起きたとき、110番や119番に通報してもいいですが、海の専門家である海上保安庁でも、こうした通報番号を設置しています。

それが118番です。

 

実はすでに2000年から運用が始まっていますが、意外と知らない人が多いのではないでしょうか?

118番での通報の対象は、

・海難人身事故に遭遇した、または目撃した。
・油の排出等を発見した。
・不審船を発見した。
・密航・密輸事犯等の情報を得た。
・漂流・漂着木造船を発見した。

といった、海上保安庁が対応する事案が中心となります。

youtu.be

海上保安庁 You Tube チャンネルより

 

その118番の運用実績ですが、2000年5月の運用開始から、この7月31日までの運用状況を見ると・・・

総通報件数は、11,410,082件!

ところが、この内で、間違い、いたずら、無言、着信時に即切るなど、あまりよろしくない理由による件数が11,309,278件!

なんと、全体の99.1%にも上っているそうです。

 

こういう不埒な通報でも、当然ながら海上保安庁は一応出動します。

そうした保安庁の活動は、もちろん税金で賄われているわけです。

そして単にお金だけの問題ではなく、本当に救助が必要な人への対応が遅れる可能性もあるのです!

 

実に下らない理由で、こうした無駄が発生しているのは、なんとも嘆かわしいことです。

118番に限らず、110番や119番も、 本当に必要な時に、必要な人のために使ってほしいものですね。

 

災害伝言ダイヤルの使い方について

大きな災害が起きた後、誰しも気になるのは、家族や知人の安否確認です。

しかし、いくら心配とは言え、多くの人が一斉に電話をかけたりすれば、回線がパンクしてしまいます。

そこで役に立つのが「災害伝言ダイヤル171」です。

 

災害用伝言ダイヤル171とは、被災地の方などの電話番号や携帯電話等の番号をキーとして、安否情報などを音声情報として蓄積し、録音・再生ができる災害時限定のサービスです。

 

伝言録音時間は、1伝言あたり30秒以内。電話番号一つにつき1~20伝言を、サービスの提供を終了する時まで保存してくれます。

ご利用料金は、無料!

 

使い方は

①固定電話や携帯電話などから「171」とダイヤルします。その後は、音声ガイダンスに従って、操作をしていきます。

②「録音」か「再生」どちらかを選び、次に被災された方の電話番号を入力します。

③「録音」を選んだ場合は、留守番メッセージを残す方法が音声ガイダンスで流れますので、30秒以内でメッセージを残します。

④「再生」を選んだ場合、メッセージがあれば、音声ガイダンスが新しいメッセージがあることを知らせて、再生してくれます。

新しいメッセージが無ければ、音声ガイダンスがその旨を伝えてくれます。

 

詳しい使い方は、こちらからマニュアルがダウンロード出来ますので、ぜひご覧ください。

 災害用伝言ダイヤル(171)の録音と再生方法 

 

この災害伝言ダイヤルですが、実は災害が発生していない時でも、練習のために体験利用することが出来るんです。

・毎月1日と15日

・正月三が日の期間、

・「防災週間」である8月30日の9時から、9月5日の17時までの期間

・「防災とボランティア週間」である1月15日の9時から1月21日の17時までの期間

上記の期間や時間帯に、災害用伝言ダイヤルの体験利用が出来るんです。

 

体験利用とはいっても、実際の災害発生時と同じように運用されています。

 

いざという時、スムーズにサービスを利用できるように、ぜひ一度、体験してみて下さい。