防活しようぜ!

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災害の後の注意事項 「通電火災」に気を付けましょう!

台風15号による被害で長期間の停電が続いている千葉県ですが、電力の復旧後に注意が必要なのが「通電火災」です。

すでに数カ所で、火災の報告が上がっているようです。

 

「通電火災」とは、災害によって停電した後、電気が復旧した時に起きる火災のことです。

今回のような台風や大地震などの災害が発生すると、電柱が倒れたり送電線が切れるなどの原因で、停電が発生することがあります。

その後、早ければ数時間、時間がかかれば数日から数週間後には電力が回復しますが、この時、倒れたりした電気器具(ヒーターなどの暖房器具)や、破損した電気配線に通電すると、そこから火災が発生することがあります。

また、ガスが漏れているところで通電すると、引火して火事に発展する場合もあります。

こうした要因で起きる火災を「通電火災」と言います。

 

阪神・淡路大震災では、原因が特定された建物火災の約6割が通電火災によるものだったという調査結果もあります。

 

通電火災が起きるもう一つの要因は、家屋の全壊や半壊で住んでいた人が避難してしまい、誰もいなくなったところで電力が復旧した結果、上記のような家屋内の破損に対応できずに火災が発生するということです。

 

通電火災を防ぐには、まず日頃から注意することとして、

・ヒーターなど電気を使用する暖房器具のそばに、衣服など燃えるものを絶対に置かない。

・使っていない電気器具のコンセントは抜いておく。

・分電盤(ブレーカー)の位置を事前に覚えておく。

 

そして地震発生した後は、自身や家族の安全を確保してから、次のことに注意しましょう。

・電気器具のスイッチを切って、コンセントを抜いておく。

・石油ストーブを使っている場合は、火が消えているか、確認する。

・避難するときは分電盤(ブレーカー)を必ず遮断しておく。

・電力が復旧してから電気器具を再使用する前に、配線器具の破損ややガス漏れなどが起きていないか安全確認をする。

 

意外と疎かになりがちなことですが、非常に大事なことなので、普段から注意を払っておきましょう。