水難事故を防止するために
今月7日(土)に大阪府高槻市で発生した水難事故ですが、重体だった女の子が亡くなり、先に亡くなった祖父と男の子を加えて、死者3人となる痛ましい事故となりました。
川の中に作られた「落差工」という構造物の下付近に、長年の摩耗で深さ2mほどの窪みが出来ていたようで、この窪みで溺れたことが事故の原因のようです。
警察庁がまとめた、今年度の夏期の水難事故のよる死者・行方不明者の状況を見ると、一番多いのが「海」で、50.6%と半分近くを占めます。
その次に多いのが「河川」で、38.5%になります。
過去5年間の統計と比べると水難事故の発生件数は減少傾向にあるそうですが、だからといって気を緩めていいというものではありません。
水難事故が起きた時の状況に関する統計を見ると、水泳や水遊び、釣りなどレジャーにまつわる件数が、全体の61.5%を占めています。
楽しさのあまり、ついつい注意が疎かになっているのかもしれません。
そこで今回は「水の事故から命を守る6つのポイント」をご紹介します。
その① 遊泳禁止区域など危険な場所では遊ばない
「遊泳禁止」の場所は、穏やかに見えても危険が潜んでいるから「遊泳禁止」になっているんです。
今回の高槻市の事故のように水深が急に深くなったり、沖へ強く流される「離岸流(りがんりゅう)」など、危険な場所が多いので、近づかないようにしましょう。
その② 悪天候のときは遊ばない
特に河川では、上流で大雨が降った影響で、下流付近が急に増水することもあるので、注意しましょう。
2008年7月に神戸市灘区の都賀川で発生した水難事故は、まさにこの典型です。
その③ 子どもだけで遊ばせない
必ず大人が付き添って、子どもから目を離さないようにしましょう。
また今回の高槻市の事故のように大人がついていても、注意書きの看板を軽く見ては、意味がありません。
「危ない」といったら危ないんです。
大人もしっかり自覚しましょう。
その④ 体調が良くないときは泳がない
睡眠不足のときや、お酒を飲んだあと、または飲みながらの水あそびは非常に危険です。
特に飲酒後の水遊びは、飲酒運転と同じで、判断力や運動能力の低下によって確実に危険な状況となります。
絶対にやめましょう!
その⑤ 日焼けや熱中症に注意する。
遊びに夢中になると、ついつい疎かになりがちですが、体調が悪くなってからでは手遅れです。
こまめに休息や水分をとってください。
その⑥ ライフジャケットを着用する
釣りやボート遊びをする時は、必ずライフジャケットを着用しましょう。
また川辺などで遊ぶ場合は、裸足やサンダルは意外と滑りやすいので、水遊び用の滑りにくい靴を履いていくと安心です。
特に子どもさんには、大げさと思わず、しっかりとした装備を身につけさせましょう。
他にも、万が一の連絡手段として、携帯電話を防水パックに入れて持ち歩くのも効果的です。
これらの注意事項を守って、水辺のレジャーを楽しんでください。